癒す |
| 癒す | |
| TOP癒す 「癒す」というのは、怪我や病気を治すという意味もあるが、 「長い間、手に入らなかったものを手に入れさせること。」 という意味も有る。 例えば、ホスピスの施設に末期癌などで治らない状態で来た患者が 「ここに来て癒されました。」と言われる事がある。 この患者にとって、長く手に入らなかったものは何か、という質問の答えは 「気持の理解」だったそうです。 痛みと共に、日々生活をして行く事の辛さを、今までの病院では受け止めてもらえなかった この施設に来て、その辛さを確りと聞いて貰い、理解してくれた事が 「ここに来て癒されました。」という言葉に表れている。 大抵の場合は、「辛い」「苦しい」と訴えていても、 「弱音を吐かないで、頑張りましょう」などと、安易な励ましで追詰める。 確かに、病気など初期の頃なら有効かもしれない、「じゃあ頑張るか」と思うかもしれない、 しかし、大抵の場合、弱音を吐くのは頑張って疲れ果てている時に出るものではないでしょうか。 ( そういえば「いじめ」の問題がまた騒がしくなっていますが 「いじめ」られて自殺するのは日本くらいで、他の外国ではほぼないようです。 過労死というのもですが、この国では頑張っている人に無責任に「頑張れ」とより努力を求め、 逃げ道を塞ぎ追い詰めるし、そもそも頑張り過ぎているというのもあるのだろう。) いろいろな経験、研究により病気が末期になった患者には、理解的な態度で接するのが一番良い という報告があります。 例えば 患者「ワシは、もうだめなんじゃなかろうか」 医者「弱音を吐かないで、頑張りましょう」 これでは、会話が終ってしまう。ここに理解はない。 ただそういう人が居れば、そう答えてしまいそうになるし、その様に教育されてきた。 会話を続けるには、相手の言葉を自分の言葉にして返す必要がある。 患者「ワシは、もうだめなんじゃなかろうか」 医者「治らない、そんな気がするんですね」 患者「そうじゃ、もう入院して二月になるじゃろ」 医者「早いものです、もう二月もたちますね」 患者「この所、段々と悪くなっているような気がしてな」 医者「そうですか。衰弱していっているそんな感じがするのですね。」 などなど、会話を続けていき、患者が本当に理解して欲しい事、伝えたい事を引き出す。 この患者なら「ワシは死ぬ事が怖いんじゃ」でしょう。ただし今までの経験でその伝えたい事が 分ったとしても、そこにたどり着く為の会話を続ける事はとても重要です。 とあるホスピスに勤める医師は言う 「死えの恐怖や不安を最初から口にして、この不安、恐怖を何とかして下さいと述べた患者は今までに、 一人も居ません。死の病を治す薬など在りはしない事など百も承知。だけど、死ぬ事は怖い、 この事だけは分って下さいという、切なる気持を患者は持っている。それを言える様になるまで お付き合いする。ある意味、それで十分だったりするのです。」 いじめの事も途中で書いたが、このホスピスのシステムを学ぶ価値はあるのではないだろうか? 「長い間、手に入らなかったものを手に入れさせること。」としての癒し、その在り様。 補足 ホスピスとは=痛みの緩和、精神のケアを行う終末期の医療施設 |
|
TOP |
|||||
| |
|||||